WACOMのCintiq24HDを買った!!
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ついにやってしまいました。ずっと買おうか迷いつつ手を出せずにいた液晶タブレットですが、新機種が出て、これならメインの仕事環境を移してもいけそうだ、と判断して去年の暮れに導入しました。

僕がずっと液晶タブレットの導入をためらっていたのは、通常のタブレットには入力(タブレット)と出力(モニタ)が別になっているおかげで、描いている自分の手が絵を隠さないという大きな利点があるためです。さらに、タブレットとモニタの縮尺が違うので、小さな手の動きで大きなストロークの線が引けるという利点もあって、どちらかというと液晶タブレットに対しては否定的でした。
まあ、これまでの液晶タブレットは、個人的にはまだ過渡期の製品という印象だったというのもあります。例えば筆圧感知レベルが通常のタブレットより低かったり、モニタの解像度が通常のモニタより低かったり、色味が違っていたり、パネルの厚みのせいで、ペンが触れた位置と実際に線が引かれる位置が見る確度によって少しずれて見えたり………と、ダイレクトに描画できるメリットと引き替えに、今の仕事環境よりグレードが下がってしまう要因が多すぎました。
今回出たcintiq24HDは、モニタの解像度や筆圧感知レベルが上がり、本体の角度調整がやりやすくなり、発熱が減り(たぶん)、気になっていた多くの問題が解消され、完成された製品、という印象が強まりました。

キーボードボタンがあって、押すとバーチャルキーボードが出る。

こんな感じ。
実際に導入してみて、買ってよかった!と一番感じたのは、連載中のリューシカ・リューシカという漫画の線画の作業時です。色塗りに関しては、通常のタブレットも液晶タブレットも大体同じように塗れるのですが、線画に関しては、液晶タブレットの方が格段に精度の高い線が引けます。精度が高いというのは、要するに思った位置に思った通りに描けるという事です。
カラーのデジタル漫画の場合、最終的にデータで入稿するので、線画を紙に描くとスキャンしなければなりません。それは結構時間もかかるし、ネームと原稿は別な紙に描くので溜まってゆく原稿の管理も意外と手間だったりするので、液晶タブレットを導入して、全行程フルデジタルで処理できるようになって、作業効率が圧倒的に上がりました。液タブ様々です。
液タブでざっくりネームを切って、不透明度を下げて色を薄くして、それを下敷きに新しいレイヤーに線画を描けば、一枚のファイルで作業が完結して非常に効率がいいです。
さらに、慣れてくると色塗りも液晶タブレットの方がうまく描けることが分かりました。
僕は昔から、線画をみっちりと描いて、色は塗り絵のように線でくくられた領域を塗ってゆく描き方しかできず、筆で形を起こしてゆくような、油彩的な描き方に憧れていたのですが、液晶タブレットだとそういう描き方が通常のタブレットよりやりやすいです。
そんなわけで大変いい買い物だったのですが、いくつか問題もあります。
まず重い!まあこれはセッティングの時だけの問題ですが………。
多分本体を安定させるために土台におもりが入っているのではないかと思うのですが、それを取り外せるようにしてくれるとありがたかったです。
あと、でかいです。くるくるコントローラーやボタン類は、正直いらないです。いや、使い出したら意外と便利なのかもしれませんが……。さらに言うと、これは個人的な使い方の問題ですが、これだけでかいと、このcintiq24HDを紙で絵を描く机としても使いたいのですが(というかそうしないと作業スペースが取れない)、画面の周囲に溝があるのがちょっと邪魔です。完全にフラットだともう少し作業領域が広く取れるのですが……。あと溝にゴミがたまりやすい。
一番大きな問題は、僕の環境(iMac27インチから、Mini Display port~DVI変換機を経由してcintiq24HDと接続)だと、色味がかなりずれるという事です。cintiq24HDで色を塗ってiMacのモニタにもってゆくと、赤が物凄く強くなります。逆に言うとcintiq24HDは赤が極端に弱く画面が黄味がかっています。同じ環境の村田蓮爾さんのところでも、同じように色がずれるので、Mini Display port~DVI変換機を経由した時に起きる現象なのかもしれません。変換コネクタなしの環境ではそれほど大きな色ずれは発生しないようなので、mini display portやThunderbolt経由での接続について、改善を期待します。
ちょっと分かりづらいですが、ウィンドウをつまんでモニタを移動して、手を離すとパッと色がずれます。
とりあえず、i1Displayなどのキャリブレーターを使う事でかなり改善されるらしいので、その辺のテストも後日してみます。
色々書きましたが、僕にとっては2011年最高の買い物といっていいくらいの製品でした。高いしでかいので、ホイホイとお薦めするものでもないのですが、いいですよ。
cintiq24HDで製作しているリューシカ・リューシカはガンガンONLINEで連載中です。

僕がずっと液晶タブレットの導入をためらっていたのは、通常のタブレットには入力(タブレット)と出力(モニタ)が別になっているおかげで、描いている自分の手が絵を隠さないという大きな利点があるためです。さらに、タブレットとモニタの縮尺が違うので、小さな手の動きで大きなストロークの線が引けるという利点もあって、どちらかというと液晶タブレットに対しては否定的でした。
まあ、これまでの液晶タブレットは、個人的にはまだ過渡期の製品という印象だったというのもあります。例えば筆圧感知レベルが通常のタブレットより低かったり、モニタの解像度が通常のモニタより低かったり、色味が違っていたり、パネルの厚みのせいで、ペンが触れた位置と実際に線が引かれる位置が見る確度によって少しずれて見えたり………と、ダイレクトに描画できるメリットと引き替えに、今の仕事環境よりグレードが下がってしまう要因が多すぎました。
今回出たcintiq24HDは、モニタの解像度や筆圧感知レベルが上がり、本体の角度調整がやりやすくなり、発熱が減り(たぶん)、気になっていた多くの問題が解消され、完成された製品、という印象が強まりました。

キーボードボタンがあって、押すとバーチャルキーボードが出る。

こんな感じ。
実際に導入してみて、買ってよかった!と一番感じたのは、連載中のリューシカ・リューシカという漫画の線画の作業時です。色塗りに関しては、通常のタブレットも液晶タブレットも大体同じように塗れるのですが、線画に関しては、液晶タブレットの方が格段に精度の高い線が引けます。精度が高いというのは、要するに思った位置に思った通りに描けるという事です。
カラーのデジタル漫画の場合、最終的にデータで入稿するので、線画を紙に描くとスキャンしなければなりません。それは結構時間もかかるし、ネームと原稿は別な紙に描くので溜まってゆく原稿の管理も意外と手間だったりするので、液晶タブレットを導入して、全行程フルデジタルで処理できるようになって、作業効率が圧倒的に上がりました。液タブ様々です。
液タブでざっくりネームを切って、不透明度を下げて色を薄くして、それを下敷きに新しいレイヤーに線画を描けば、一枚のファイルで作業が完結して非常に効率がいいです。
さらに、慣れてくると色塗りも液晶タブレットの方がうまく描けることが分かりました。
僕は昔から、線画をみっちりと描いて、色は塗り絵のように線でくくられた領域を塗ってゆく描き方しかできず、筆で形を起こしてゆくような、油彩的な描き方に憧れていたのですが、液晶タブレットだとそういう描き方が通常のタブレットよりやりやすいです。
そんなわけで大変いい買い物だったのですが、いくつか問題もあります。
まず重い!まあこれはセッティングの時だけの問題ですが………。
多分本体を安定させるために土台におもりが入っているのではないかと思うのですが、それを取り外せるようにしてくれるとありがたかったです。
あと、でかいです。くるくるコントローラーやボタン類は、正直いらないです。いや、使い出したら意外と便利なのかもしれませんが……。さらに言うと、これは個人的な使い方の問題ですが、これだけでかいと、このcintiq24HDを紙で絵を描く机としても使いたいのですが(というかそうしないと作業スペースが取れない)、画面の周囲に溝があるのがちょっと邪魔です。完全にフラットだともう少し作業領域が広く取れるのですが……。あと溝にゴミがたまりやすい。
一番大きな問題は、僕の環境(iMac27インチから、Mini Display port~DVI変換機を経由してcintiq24HDと接続)だと、色味がかなりずれるという事です。cintiq24HDで色を塗ってiMacのモニタにもってゆくと、赤が物凄く強くなります。逆に言うとcintiq24HDは赤が極端に弱く画面が黄味がかっています。同じ環境の村田蓮爾さんのところでも、同じように色がずれるので、Mini Display port~DVI変換機を経由した時に起きる現象なのかもしれません。変換コネクタなしの環境ではそれほど大きな色ずれは発生しないようなので、mini display portやThunderbolt経由での接続について、改善を期待します。
ちょっと分かりづらいですが、ウィンドウをつまんでモニタを移動して、手を離すとパッと色がずれます。
とりあえず、i1Displayなどのキャリブレーターを使う事でかなり改善されるらしいので、その辺のテストも後日してみます。
色々書きましたが、僕にとっては2011年最高の買い物といっていいくらいの製品でした。高いしでかいので、ホイホイとお薦めするものでもないのですが、いいですよ。
cintiq24HDで製作しているリューシカ・リューシカはガンガンONLINEで連載中です。
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