サロゲートを観た
ツイートあらすじ。近未来。サロゲートという遠隔操作ロボットが普及して人間は自宅に引きこもり、サロゲートを操作して、すべての体験はサロゲート越しに行われる、という社会。自己にも犯罪にも巻き込まれないから絶対安全、という触れ込みだが、サロゲートを破壊し、操縦者の脳を破壊する殺人が相次ぐ………という設定より何より、ブルース・ウィリスにフサフサの頭髪がある事の違和感がすごい(失礼だけど)。まあ、フサフサしてるのはブルース・ウィリスのサロゲートで、本人はくたびれきったハゲなんですが。
何と言うか、まあ、映像も綺麗で楽しく観れました。しかし、SFとして考えると穴がありすぎてキツい。人口の98%がサロゲートを利用しているのに、それを管理してるのが太っちょの管理者一人とか、そいつが犯罪行為を止めるために平然とサロゲートと使用者の接続を遮断したり(それができるなら、それが世界最強の兵器だろ。あと、それ使えばすげー簡単に事件解決してるだろ!)、サロゲートが充電しないと使えなくて、街中に充電ボックスがあったり(バッテリだけ電池みたいに入れ替えろよ!)、1時間で好みの顔をつくれます、なんて言ってるのに、企業のセキュリティシステムがサロゲートの顔認証だったり、サロゲートを操作している人はゴーグルつけて無防備になるのに、誰も自分の身を守る工夫をしてないとか、何かもう矛盾をつつくときりがないのですが、つくってる側もたぶんそういうディテールを楽しむ映画じゃないから!と開き直ってるのだと思うので、そは気にせず観ました。
全体のテーマを考えると、ブルース・ウィリスと奥さんの抱えている問題(息子の交通事故死)をもうちょっときちんと描いた方がいいのかなと思いました。
こういう、完全に人が直接他者と接する機会が殆どない社会、機械を通して、人種、年齢、性別を含め、どんな人間にもなれる社会で何が起こるのか、というのは、考え始めたら描ける事は無限にあって、かなり絞って描いているんだけど、それでも2時間では描ききれなかったなあ、という印象です。
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