dp2 QuattroとDP2 Merrillの描画の違い
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ちょっと告知。
夏コミ、3日目、東館A41a,bです。新刊情報はこちら。よろしくです。
どっちがいい、悪いという話は不毛なのでナシにして、MerrillとQuattroは描画の傾向にかなり違いがあります。
全体に、Merrillは明るい領域の色のちょっとした違いをすごく強調して、Quattroは見たままに近い描画を目指しているような気がします。僕の勝手な想像ですが、Quattroは人の肌をきれいに見せる事に力を入れてこういうバランスにしたのかな、という気がします。
結果、雲のような被写体の場合、Merrillは青空の中に肉眼ではほとんど判別できないような僅かな明度差見つけ出し、強調して、そこに雲をつくり出してしまいます。Merrillで空を撮ると『あれ?ここに雲あったっけ?』と思う事が多々あります。そこが魅力でもあるわけですが
。
対してQuattroは見たままの印象に近いというか、淡いものは淡く、濃いものは濃く写ります。Merrillが、Foveonという特殊なセンサーの持つキャラクター通りの描画なのに対して、Quattroは社長自ら『変態カメラ』と言ったり、インパクトのある本体デザインだったりするわりに、Merrillのようなひと目でFoveonと分かる描画ではなく、自然な色、自然な描画、ヌケの良いスッキリした画作りで、何というか解像感は高いけどすごく普通なんですよね。その辺りが、Merrillの独特の画風に慣れた人には物足りなく映るのかもしれません。僕はどちらも大好きです。
で、同じ条件でMerrillとQuattroの画像を並べるのはけっこうやられているので、どちらも僕の好みのベストなパラメータで現像して、それを比較してみます。どちらかと言うとQuattroの画像のコントラストを上げてMerrillっぽくディテールを強調している感じです。手持ちなので構図もかなりずれているし、カラーモードも違うし、同条件の比較ではなく、あくまでも僕の基準で、不自然にならない範囲で一番いい感じにディテールが出るように現像した画像の比較です。

Merrill

Quattro

Merrill

Quattro

Merrill

Quattro

Merrill

Quattro。Merrillの方が細かい雲が多く見えます。実際の見え方はQuattroの方が近いです。

Merrill

Quattro。これは雲間から差す光がかなり変わってしまったのですが、もやっとしたかすかな白の濃淡からバチッと固形物のような雲を描き出すMerrillと見たままの濃淡を忠実に再現するQuattroという傾向の違いは伝わるかと思います。
庭の写真を比較するとMerillの方が解像していますが、どちらも手持ちでシャッタースピードが1/50と1/60なので、Quattroの方は少し手ブレしたかもしれません。
結論としては、どちらにも固有のキャラクターと得意領域があって、単純に優劣を比較するのはあまり意味が無いなあという事です。
あと、QuattroはまだSPPやファームウェアで画質が向上する可能性がありそうです。このブログを書いている間にもSPPとファームがアップデートされて、ビアガーデン問題などがかなり改善されたようです。
将来が楽しみです。
僕がイラストを担当したライトノベル『All You Need is Kill』がトム・クルーズ主演でハリウッド映画になりました。現在上映中です。素晴らしい映画になりました。ぜひ。
小畑健先生のコミック版もぜひ。
最近の仕事はこんな感じです。
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どっちがいい、悪いという話は不毛なのでナシにして、MerrillとQuattroは描画の傾向にかなり違いがあります。
全体に、Merrillは明るい領域の色のちょっとした違いをすごく強調して、Quattroは見たままに近い描画を目指しているような気がします。僕の勝手な想像ですが、Quattroは人の肌をきれいに見せる事に力を入れてこういうバランスにしたのかな、という気がします。
結果、雲のような被写体の場合、Merrillは青空の中に肉眼ではほとんど判別できないような僅かな明度差見つけ出し、強調して、そこに雲をつくり出してしまいます。Merrillで空を撮ると『あれ?ここに雲あったっけ?』と思う事が多々あります。そこが魅力でもあるわけですが
。
対してQuattroは見たままの印象に近いというか、淡いものは淡く、濃いものは濃く写ります。Merrillが、Foveonという特殊なセンサーの持つキャラクター通りの描画なのに対して、Quattroは社長自ら『変態カメラ』と言ったり、インパクトのある本体デザインだったりするわりに、Merrillのようなひと目でFoveonと分かる描画ではなく、自然な色、自然な描画、ヌケの良いスッキリした画作りで、何というか解像感は高いけどすごく普通なんですよね。その辺りが、Merrillの独特の画風に慣れた人には物足りなく映るのかもしれません。僕はどちらも大好きです。
で、同じ条件でMerrillとQuattroの画像を並べるのはけっこうやられているので、どちらも僕の好みのベストなパラメータで現像して、それを比較してみます。どちらかと言うとQuattroの画像のコントラストを上げてMerrillっぽくディテールを強調している感じです。手持ちなので構図もかなりずれているし、カラーモードも違うし、同条件の比較ではなく、あくまでも僕の基準で、不自然にならない範囲で一番いい感じにディテールが出るように現像した画像の比較です。

Merrill

Quattro

Merrill

Quattro

Merrill

Quattro

Merrill

Quattro。Merrillの方が細かい雲が多く見えます。実際の見え方はQuattroの方が近いです。

Merrill

Quattro。これは雲間から差す光がかなり変わってしまったのですが、もやっとしたかすかな白の濃淡からバチッと固形物のような雲を描き出すMerrillと見たままの濃淡を忠実に再現するQuattroという傾向の違いは伝わるかと思います。
庭の写真を比較するとMerillの方が解像していますが、どちらも手持ちでシャッタースピードが1/50と1/60なので、Quattroの方は少し手ブレしたかもしれません。
結論としては、どちらにも固有のキャラクターと得意領域があって、単純に優劣を比較するのはあまり意味が無いなあという事です。
あと、QuattroはまだSPPやファームウェアで画質が向上する可能性がありそうです。このブログを書いている間にもSPPとファームがアップデートされて、ビアガーデン問題などがかなり改善されたようです。
将来が楽しみです。
僕がイラストを担当したライトノベル『All You Need is Kill』がトム・クルーズ主演でハリウッド映画になりました。現在上映中です。素晴らしい映画になりました。ぜひ。
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最近の仕事はこんな感じです。
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