回螺
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電子書籍の話のあとで何ですが、ここ数ヶ月、次に出る本のための作業に追われています。
表紙がやっと仕上がりました。
『回螺』というタイトルです。
1996年の『白雨』という同人誌、1998年のFLATに掲載された『古街』という短い漫画、2000年にエースネクストで連載した『樹葬』というカラー漫画、この前描き終えた『廃域』というカラー漫画の4作品を収録した、かなりずっしりした本になる予定です。
この4つの作品には共通の世界背景があります。白雨と廃域、古街と樹葬が時系列的につながりがあって、それぞれが最終的にひとつの物語に統合されます。というか、まあされるといいなあと思いながら描いてみたら3話描いたところで連載してた雑誌がなくなってしまってみたり、いろいろあったのですが、紆余曲折を経てやっと本にする事ができました。
この一連の物語は、人間の身体とか記憶とか意識をどこまで分解したら人間ではなくなるのか、あるいは、人工物に何かを付与していって、どういう状態になれば意識があると言っていいのか、という思考実験をテーマにしています。
難しい問題だし、答えを捜しながら描いている状態ですが、僕にとってはこれから書くつもりでいるいくつかの物語の重要な起点になっている大切な物語です。
白雨と廃域は完結していますが、古街と樹葬は物語の途中の状態なので、いつか続きを描きたいです。
一応、6月下旬発売の予定です。よろしくお願いします。
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