灰羽連盟が再放送してますね。
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ケーブルテレビのAT-Xチャンネルで灰羽連盟が再放送しています。
早いもので、あれからもう6年も経ってしまうんですね。1998年のデビューから、だいたい2年に一本のペースでアニメ制作に参加してきましたが、TEXHNOLYZEが2003年末なので、ちょっと間があいてしまいました。
今はえらく長くて込み入った物語をつくっているところです。というか、なかなか進まないんですが。
灰羽は、ちょっとした思考実験のような軽い気持ちで書き始めました。そのおかげで変に気負わずにすらすら書く事ができて、結果的に自分の無意識をうまく物語に乗せて外に出す事ができました。
この数年、カラーの漫画の連載があったり、画集を出したり、絵の描き方の本を書いたりと、アニメから少し離れた仕事が多かったのですが、灰羽が自分にとってひとつの基準になっていて、次に書くものはもっと高度なものでなければ、という意識が働いて、ちょっと腰が重くなっていた気がします。
まあ、年をとったぶん、うまく書かないといけないのですが、『うまく書かねば』という意識が働くと、逆にうまくは書けないですね。
最近になってやっと、自分が初めて物語をつくった時から、ずっとテーマにしてきた事が分かってきました。
簡単に言うと『無意識を意識を経由せずに意識の外に出す』と言う事です。
要するに『自分の無意識の中でまだ物語の形になっていない何かを自分が物語ってしまう前に把握し、物語にしたい』という事なんですが、これを突き詰めていくと自分というのがなんなんだか分からなくなります。
意識したら書けない事で、でも意識しないと書くべき何かは見えてこないんですよね。
これは作品テーマでもあり、自分が作品と向き合う時の課題でもあります。難しいです。
早いもので、あれからもう6年も経ってしまうんですね。1998年のデビューから、だいたい2年に一本のペースでアニメ制作に参加してきましたが、TEXHNOLYZEが2003年末なので、ちょっと間があいてしまいました。
今はえらく長くて込み入った物語をつくっているところです。というか、なかなか進まないんですが。
灰羽は、ちょっとした思考実験のような軽い気持ちで書き始めました。そのおかげで変に気負わずにすらすら書く事ができて、結果的に自分の無意識をうまく物語に乗せて外に出す事ができました。
この数年、カラーの漫画の連載があったり、画集を出したり、絵の描き方の本を書いたりと、アニメから少し離れた仕事が多かったのですが、灰羽が自分にとってひとつの基準になっていて、次に書くものはもっと高度なものでなければ、という意識が働いて、ちょっと腰が重くなっていた気がします。
まあ、年をとったぶん、うまく書かないといけないのですが、『うまく書かねば』という意識が働くと、逆にうまくは書けないですね。
最近になってやっと、自分が初めて物語をつくった時から、ずっとテーマにしてきた事が分かってきました。
簡単に言うと『無意識を意識を経由せずに意識の外に出す』と言う事です。
要するに『自分の無意識の中でまだ物語の形になっていない何かを自分が物語ってしまう前に把握し、物語にしたい』という事なんですが、これを突き詰めていくと自分というのがなんなんだか分からなくなります。
意識したら書けない事で、でも意識しないと書くべき何かは見えてこないんですよね。
これは作品テーマでもあり、自分が作品と向き合う時の課題でもあります。難しいです。
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テーマ : 日記とアニメ・マンガ関連ごちゃまぜ
ジャンル : アニメ・コミック
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新しい物語ってどんなんでしょう?
灰羽連盟って、私にとっては心揺さぶられる作品でありました。
TVアニメって、脚本・作画・美術・演出・音楽などが一体となって創りあげているものだと百も承知の上で、それでもこの作品の場合、脚本の手柄が大きい気がするのは、灰羽連盟脚本集を読んだせいでしょうか?
ラッカが罪憑きになる辺りで脚本の意図を充分に表現できていない所がちょっと目についたような・・・。
話しがちょっと脱線しました。私は宮崎駿監督の作品とかも好きなんですが、お二人の作品には共通する何かを感じます。
今回の記事を読んで、それが両者とも無意識を視覚化しているからではないかと思いました。
今年の夏には宮崎監督の新作が劇場公開されます。安倍さんの新作も心待ちにしたいと思います。あまり気構えずに頑張って下さい。それでは。
TVアニメって、脚本・作画・美術・演出・音楽などが一体となって創りあげているものだと百も承知の上で、それでもこの作品の場合、脚本の手柄が大きい気がするのは、灰羽連盟脚本集を読んだせいでしょうか?
ラッカが罪憑きになる辺りで脚本の意図を充分に表現できていない所がちょっと目についたような・・・。
話しがちょっと脱線しました。私は宮崎駿監督の作品とかも好きなんですが、お二人の作品には共通する何かを感じます。
今回の記事を読んで、それが両者とも無意識を視覚化しているからではないかと思いました。
今年の夏には宮崎監督の新作が劇場公開されます。安倍さんの新作も心待ちにしたいと思います。あまり気構えずに頑張って下さい。それでは。
新作気長に待ってます、マンガでもアニメでも。
ミラクルブルシット!!うん子ちゃんみたいなのも好きですよ。
ミラクルブルシット!!うん子ちゃんみたいなのも好きですよ。
学生なのでお金がなかなか無いのですが、「灰羽」だけはがんばって小遣いためてDVDを買いたいです
僕も新作期待してます
というか「廃域」はコミック化されないのでしょうか
同人誌の方になるんですかね
いずれにせよ欲しい……
僕も新作期待してます
というか「廃域」はコミック化されないのでしょうか
同人誌の方になるんですかね
いずれにせよ欲しい……
とても心に残る作品でしたと思います。安倍さんがどのように脚本を書かれたのか、脚本集を拝見したかったのですが、私にはお金も無く、コミケまで行くことも出来ずでした。もし手に入れる機会がありましたら拝見したいと思っています。
灰羽は私が安倍さんを知るきっかけでした。大好きな作品です。
DVDもBOXで買いました。
安倍さんの新作、早く見たいな。
DVDもBOXで買いました。
安倍さんの新作、早く見たいな。
無意識の表現ですか。。。
私も建築で同じようなことを考えているのですが、いつもそれは「誰か」の為のものであったような気がします。幼い頃の自分(が見た風景)、道を分かった人、物語で触れる違う時代を生きたヒトの世界へのまなざし、、、自分の中に生きている他者の声、彼らの見ている(であろう)風景が物語を自分という限界の向こう側の領域へ導いてくれるように思います。
安倍さんは「救済」の物語を多く手がけられている印象があるのですが、その「救い」は答えがあるものではなく、それぞれの物語での他者達、世界との儚い関係性の中で自分の立っている場所を日々確認してゆく中でいつの間にか側にあるもの(ゲド戦記一巻での「影」がいつも他者との「間」にいる感じでしょうか)として描かれていると感じました。そしてそれは都市の風景や生活(文化)と表裏であり、だから私は貴方が気になるのでしょう(いや、文章長すぎてゴメンナサイ。。。
日本は失うことでしか前に進めず、そしてもう引き返す為の風景も虚構によって生み出されたものがほとんどで残っておりません。誰も気づけない、美しく懐かしい風景、都市のファンタジーを貴方の物語に期待せずにはおれません。
私も建築で同じようなことを考えているのですが、いつもそれは「誰か」の為のものであったような気がします。幼い頃の自分(が見た風景)、道を分かった人、物語で触れる違う時代を生きたヒトの世界へのまなざし、、、自分の中に生きている他者の声、彼らの見ている(であろう)風景が物語を自分という限界の向こう側の領域へ導いてくれるように思います。
安倍さんは「救済」の物語を多く手がけられている印象があるのですが、その「救い」は答えがあるものではなく、それぞれの物語での他者達、世界との儚い関係性の中で自分の立っている場所を日々確認してゆく中でいつの間にか側にあるもの(ゲド戦記一巻での「影」がいつも他者との「間」にいる感じでしょうか)として描かれていると感じました。そしてそれは都市の風景や生活(文化)と表裏であり、だから私は貴方が気になるのでしょう(いや、文章長すぎてゴメンナサイ。。。
日本は失うことでしか前に進めず、そしてもう引き返す為の風景も虚構によって生み出されたものがほとんどで残っておりません。誰も気づけない、美しく懐かしい風景、都市のファンタジーを貴方の物語に期待せずにはおれません。